19章：Java Applet

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4. Appletクラスのライフサイクル

　　htmlファイルの<Applet>タグで指定されたAppletのサブクラスがネットワーク上で呼ばれダウンロードされるとブラウザはアプレットを実行します。複数のクラスファイルからできているプログラムの場合も一番最初はhtmlファイルの<Applet>タグで指定されたクラスしかロードしません。実際に別のクラスファイルを読み込む必要ができた場合に、そのクラスファイルがダウンロードされますので、ネットワークが遅い場合などはプログラムが一時停止したようになります。これをさけるためにJarファイルというものを使いますが、これについては後述します。

　　話を戻しますが、アプレットが実行されると、まずinitメソッドが呼ばれます。これはアプレットが実行される最初の１度だけ呼ばれます。ただしブラウザの更新ボタンを押しますと、今実行しているアプレットも破壊され、クラスファイルのロードから行われ、再度initメソッドが呼ばれます。

　　initメソッドが呼ばれた後は、startメソッドが呼ばれます。startメソッドはプログラムが一時停止し、それが再開した場合に呼ばれます。

　　プログラムが一時停止する場合はstopメソッドが呼ばれます。アプレットが含まれるページが非表示になった場合、別のページに移動した場合などです。非表示から回復された場合、別のページから戻ってきた場合に上述したstartメソッドが呼ばれます。
　　つまり、ゲームやアニメーション、マルチスレッドなどのプログラムでは、敵キャラクタの動きを止める、アニメーションを止める、スレッドを止めるなどの処理を、stopメソッドをオーバーライドして記述します。そしてstartメソッドでそれらを再開させます。

　　ブラウザが終了するなどの場合はstopメソッドの後にdestroyメソッドが呼ばれます。通信をしているアプレットの場合は通信相手に通信を終了するメッセージを投げたり、その他のリソースを終了し解放させるプログラムをオーバーライドして記述します。

　　ただし、startメソッドやstopメソッドはプラットフォームやブラウザ、Javaのバージョンなどによって変わる場合があります。

import java.awt.*; import java.applet.*; /* <applet code="TestApplet19_04" width=200 height=150></Applet> */ public class TestApplet19_04 extends Applet{ TextArea textArea = new TextArea(); /* コンストラクタ */ public TestApplet19_04(){ textArea.insert("Constructor\n", 0); } public void init(){ setLayout(new BorderLayout()); add(textArea, BorderLayout.CENTER); textArea.insert("init\n", 0); } public void start(){ textArea.insert("start\n", 0); } public void stop(){ textArea.insert("stop\n", 0); } public void destroy(){ textArea.insert("destroy\n", 0); } }
JavaAppletが有効だとここに上記のプログラム実施例が表示されます。

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