18章：AWT

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45. メニュー

　　Frameクラスにはメニューをつけることができることは前述しました。メニューには普通に選択するだけのMenuItemクラス、チェックすることができるCheckboxMenuItemクラス、それらを入れるMenuクラス、そしてそれらを格納するMenuBarクラスがあります。それぞれは下図のようになっています。

　　そしてそれぞれのクラスは下記のようなクラス関係になっています。

　　まずは基底クラスであるMenuComponentの紹介をします。
MenuComponentクラス
メソッド

String getName()
　　　　MenuComponentの名前を返します。

void setName(String name)
　　　　MenuComponentの名前をnameにします。

Font getFont()
　　　　MenuComponentで設定されているフォントを返します。。

void setFont(Font font)
　　　　MenuComponentを表示するフォントを設定します。

MenuComponent getParent()
　　　　このメニューコンポーネントの親のメニューコンポーネントを返します。

　　それではMenuBarの紹介をします。
MenuBarクラス
コンストラクタ

MenuBar()
　　　　　　新しいメニューバーを作成します。

メソッド

Menu add(Menu m)
　　　　Menuを追加します。addした順に左から並べられます。
　　　　無事に追加されればmが返ります。

Menu getMenu(int index)
　　　　index番目のMenuを返します。

void remove(int index)
　　　　index番目のMenuを削除します。

int getMenuCount()
　　　　MenuBarに登録されているMenuの個数を返します。

Enumeration shortcuts()
　　　　このメニューバーに登録されているショートカットを返します。

MenuItem getShortcutMenuItem(MenuShortcut s)
　　　　指定されたショートカットsに対応するMenuItemを返します。

void deleteShortcut(MenuShortcut s)
　　　　指定されたショートカットsを削除します。

　　次はMenuItemの紹介をします。
MenuItemクラス
コンストラクタ

MenuItem()
　　　　　　空のラベルの新しいメニューアイテムを作成します。

MenuItem(String label)
　　　　　　labelで指定したラベルの新しいメニューアイテムを作成します。

MenuItem(String label, MenuShortcut s)
　　　　　　labelで指定したラベルの、 sで指定したショートカットを持つ新しいメニューアイテムを作成します。

メソッド

String getLabel()
　　　　このメニューのラベルを返します。

void setLabel(String label)
　　　　このメニューのラベルをlabelに設定します。

boolean isEnabled()
　　　　このメニューが選択可能ならtrueを返します。

void setEnabled(boolean b)
　　　　bがfalseならこのメニューを選択できないようにします。

MenuShortcut getShortcut()
　　　　このメニューに関連づけられているショートカットを返します。

void setShortcut(MenuShortcut s)
　　　　このメニューをsで指定したショートカットに関連づけます。

void deleteShortcut()
　　　　このメニューに関連づけられたショートカットを削除します。

void setActionCommand(String command)
　　　　このメニューに関連づけるアクションコマンドを設定します。

String getActionCommand(MenuShortcut s)
　　　　このメニューに関連づけられているアクションコマンドを返します。

void addActionListener(ActionListener l)
　　　　このメニューのイベントを監視するActionListenerを設定します。

void removeActionListener(ActionListener l)
　　　　このメニューのイベントを監視するActionListenerを削除します。

　　次はMenuの紹介をします。
Menuクラス
コンストラクタ

Menu()
　　　　　　空のラベルの新しいメニューを作成します。

Menu(String label)
　　　　　　labelで指定したラベルの新しいメニューを作成します。

メソッド

int getItemCount()
　　　　このメニューに入っている項目数を返します。

MenuItem getItem(int index)
　　　　indexで指定されたMenuItemを返します。

MenuItem add(MenuItem item)
　　　　このメニューにitemを追加します。

MenuItem add(String item)
　　　　このメニューにitemを追加します。

MenuItem insert(MenuItem item, int index)
　　　　indexで指定されるMenuItemの後にitemを追加します。
　　　　indexが０よりも小さいとIllegalArgumentExceptionが投げられます。

MenuItem insert(String item)
　　　　indexで指定されるMenuItemの後にitemを追加します。
　　　　indexが０よりも小さいとIllegalArgumentExceptionが投げられます。

void addSeparator()
　　　　メニューの項目同士を区切るためのセパレーターを挿入します。

void insert(int index)
　　　　indexで指定されるMenuItemの後にセパレーターを追加します。
　　　　indexが０よりも小さいとIllegalArgumentExceptionが投げられます。

void remove(int index)
　　　　index番目のメニュー項目を削除します。

void remove(MenuComponent m)
　　　　mを削除します。

void removeAll()
　　　　すべてのメニューアイテムを削除します。

　　次はCheckboxMenuItemの紹介をします。
CheckboxMenuItemクラス
コンストラクタ

CheckboxMenuItem()
　　　　　　空のラベルの新しいメニューを選択されていない状態で作成します。

CheckboxMenuItem(String label)
　　　　　　labelで指定したラベルの新しいメニューを選択されていない状態で作成します。

CheckboxMenuItem(String label, boolean state)
　　　　　　labelで指定したラベルの新しいメニューを作成します。
　　　　　　stateがtrueなら選択された状態で作成します。

メソッド

boolean getState()
　　　　このメニューの選択状態を返します。trueなら選択されている状態です。

void setState(boolean state)
　　　　stateがtrueならこのメニューを選択状態にします。

void addItemListener(ItemListener l)
　　　　このメニューにItemListener lを追加します。

void removeItemListener(ItemListener l)
　　　　このメニューからItemListener lを削除します。

　　それでは簡単な例を示します。このページの一番上で表示しているようなメニューを作成します。

import java.awt.*; import java.awt.event.*; public class Test{ Frame frm; TextArea txt; public Test(){ /* コンポーネントを作ります。*/ txt = new TextArea(); /* フレームを作成します。*/ frm = new MenuFrame(txt); frm.setSize(new Dimension(200,200)); /* レイアウトを設定します。*/ frm .setLayout(new BorderLayout()); /* フレームに登録します。*/ frm.add(txt , BorderLayout.CENTER); /* フレームを表示させます。*/ frm.setVisible(true); } public static void main(String args[]){ new Test(); } } /* メニュー付きのフレームです */ class MenuFrame extends Frame implements ItemListener, ActionListener{ TextArea txt; /* コンストラクタ */ /* イベントが起こった時のメッセージを表示するTextAreaを引数にとります */ MenuFrame(TextArea t){ txt = t; /* メニューバーを作り、フレームにセットします */ MenuBar menubar = new MenuBar(); setMenuBar(menubar); /* Menu A作成 */ /* Menuを作り、そこに入れるMenuItemを作ります。*/ /* そしてMenuにMenuItemを入れ(addメソッド)、さらにMenuをMenuBarに入れます。*/ /* 最後にリスナーをMenuItemに登録します。*/ Menu menuA = new Menu("A"); MenuItem a1 = new MenuItem("A-1"); MenuItem a2 = new MenuItem("A-2"); MenuItem a3 = new MenuItem("A-3"); menuA.add(a1); menuA.add(a2); menuA.add(a3); menubar.add(menuA); a1.addActionListener(this); a2.addActionListener(this); a3.addActionListener(this); /* Menu B作成 */ /* MenuにMenu(b3)を入れることも可能です。*/ Menu menuB = new Menu("B"); MenuItem b1 = new MenuItem("B-1"); MenuItem b2 = new MenuItem("B-2"); Menu b3 = new Menu("B-3"); menuB.add(b1); menuB.addSeparator(); menuB.add(b2); menuB.add(b3); menubar.add(menuB); b1.addActionListener(this); b2.addActionListener(this); /* Menu B2 のサブメニュー作成 */ MenuItem b3_1 = new MenuItem("B-3-1"); MenuItem b3_2 = new MenuItem("B-3-2"); b3.add(b3_1); b3.add(b3_2); b3_1.addActionListener(this); b3_2.addActionListener(this); /* Menu C作成 */ /* ここではCheckboxMenuItemを使用しています。*/ Menu menuC = new Menu("C"); CheckboxMenuItem c1 = new CheckboxMenuItem("C-1"); CheckboxMenuItem c2 = new CheckboxMenuItem("C-2"); CheckboxMenuItem c3 = new CheckboxMenuItem("C-3"); menuC.add(c1); menuC.add(c2); menuC.add(c3); menubar.add(menuC); c1.addItemListener(this); c2.addItemListener(this); c3.addItemListener(this); } /* MenuItemが選択された */ public void actionPerformed(ActionEvent e){ txt.insert( ((MenuItem)e.getSource()).getLabel() + "\n" , 0); } /* CheckboxMenuItemが選択/選択解除された */ public void itemStateChanged(ItemEvent e){ txt.insert( ((MenuItem)e.getSource()).getLabel() + "\n" , 0); } }

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