クラスとは、前述しましたように、プログラムをある実世界のモノと考え、
それに必要なデータと働き(メソッド)をひとまとめにしたものです。
これまでに出てきたクラスは、「System」クラスと「String」クラスがあります。Systemクラスは
ディスプレイに文字を表示するための標準出力、標準エラー出力に表示させるために用いてきました。
また、解説はしませんでしたが、キーボードから文字を入力するときの標準入力を使用しました。さらに、
配列をコピーするのに、Systemクラスのarraycopyメソッドを使用しました。このようにSystemクラスは
その名の通り、システムに関係する操作などをになうクラスと言えます。
Stringクラスはまだ詳しく解説していませんが、文字列を担うクラスです。そのデータ(クラス変数)
として文字列そのものを持ち、メソッドとして検索したり、つなげたり、部分文字列を抽出したりといった
メソッドが定義されています。
このように、データとそれらを扱うメソッドを作成したクラスは、そのクラスの内部がどのように
なっているのかを知らなくても、部品のように使用することができます。つまり、SystemクラスやStringクラスの
中身を知らなくても(ソースコードを見なくても)、そのクラスを使って、プログラムを作ることができます。
さらに、その部品 (クラス)は他のプログラムを作成するときにも使い回しができるのです。
なお、クラスのデータのことを「メンバー変数(Javaではフィールドとも呼ぶ)」、そのデータを扱うメソッドを「メンバーメソッド」
と言い、両者を併せて「メンバー」と言います。後で詳しく述べますが、ただ単純にメンバー変数に代入
したり、メンバー変数を取得するためだけのメソッドを「アクセサメソッド」と言います。
はじめてクラスと言う言葉を耳にした人はよくわからないと思いますので、実際にクラスを作ってみましょう。