要素の削除は、追加ほど単純ではない。それは場合によっては節のつなぎ換え作業を
伴う必要があるからである。
削除する節の枝が0本の場合は、何も考えずにその節を削除すればよい。
削除する節の枝が1本の場合は、その下の節を削除する節と置き換えればよい。
削除する節の枝が2本の場合は、少し面倒くさい。何度も書いたことだが、節の
つなぎ換えが必要になるからだ。例えば下図のように「8」を削除したい場合、
その右に伸びる節(12)を、削除したい節(8)に置き換える。削除したい節(8)の
左に伸びる節(7)を、削除したい節(8)の代わりに置き換えた節(12)から左に
降りていき、左の一番最後の節(10)の左につなげる。
しかしこのようなアルゴリズムで削除するとバランス木の形から離れて、
線形リストに近い木になることも多く、検索効率に影響するため、追加や
削除を何度か行ったら、整理してバランス木に近い形に戻す必要がある。