トップ->Java Applet入門

Java入門内検索

目次
Javaトップ
0. はじめに

1. Javaの基礎
   1. コンパイル方法・実行方法
   2. 予約語
   3. 構成
   4. データの型と宣言
   5. 定数と変数
   6. 簡単な演算
   7. ディスプレイへの表示
   8. 文字列

2. 制御文
   1. 順次構造
   2. 単一分岐
   3. 多重分岐
   4. ケース構造
   5. 反復構造(while)
   6. 反復構造(do)
   7. 反復構造(for)
   8. 補助制御文
   9. 練習問題
   10.練習問題
   11.多重ループの抜け方

3. 配列
   1. 配列とは
   2. 配列の宣言と初期化
   3. 配列の使用法
   4. 練習問題
   5. 2次配列と多次元配列
   6. 練習問題

4. クラスの基礎
   1. クラスとは
   2. クラスの作成
   3. コンストラクタ
   4. 例題
   5. 演算子==とequalsメソッド

5. 演算子
   1. 演算子の種類
   2. インクリメント演算子とデクリメント演算子
   3. 複合代入演算子
   4. ビット演算子
   5. シフト演算子
   6. キャスト演算子
   7. 順次演算子
   8. 条件演算子(三項演算子)
   9. instanceof演算子
   10.演算子の優先順位
   11.式と値
   12.条件式と値
   13.練習問題

6. オブジェクト指向とは
   1. オブジェクト指向とクラス
   2. 継承
   3. カプセル化
   4. ポリモーフィズム

7. クラス
   1. thisキーワード
   2. public, protected, private
   3. 静的変数・静的メソッド・静的ブロック
   4. ローカル変数
   5. メソッドの引数
   6. null
   7. 練習問題
   8. インナークラス(内部クラス)
   9. 無名インナークラス(無名内部クラス)
   10. クラスの包含
   11. 練習問題

8. 継承
   1. 継承とは
   2. スーパークラスのコンストラクタ
   3. 継承とキャスト
   4. スコープ
   5. クラスの作成
   6. abstract
   7. 例題)お絵かきソフト
   8. 継承と包含

9. インターフェース
   1. インターフェースとは
   2. インターフェースの宣言
   3. インターフェースの参照
   4. インターフェースの修飾子
   5. インターフェースの継承
   6. インターフェースとinstanceof演算子

10. パッケージ
   1. パッケージとは
   2. パッケージの宣言
   3. クラスパス
   4. import

11. 例外
   1. 例外とは
   2. 例外が起きたら
   3. 例外の種類
   4. catchブロックの検索
   5. throw
   6. throws
   7. エラーと例外
   8. 独自の例外

12. マルチスレッド
   1. スレッドとは
   2. スレッドのライフサイクル
   3. スレッドの作成(Threadクラス)
   4. Threadクラスのメソッド
   5. スレッドの作成(Runnableインターフェース)
   6. 同期
   7. デッドロック
   8. スレッド間の通信

13. ガーベージコレクター
   1. ガーベージコレクターとは
   2. ガーベージコレクターの実行
   3. finalize

14. 有用な(?)クラス群
   1. Math
   2. Random
   3. System
   4. Vector
   5. Stack
   6. Hashtable
   7. Enumeration
   8. String
   9. StringTokenizer
   10. Object
   11. Number
   12. Byte
   13. Short
   14. Integer
   15. Long
   16. Float
   17. Double
   18. BigInteger
   19. BigDecimal
   20. Character
   21. Date
   22. Calendar

15. 入出力
   1. ファイルとディレクトリ
   2. ストリームの種類
   3. 文字ストリーム
   4. Reader
   5. CharArrayReader
   6. StringReader
   7. InputStreamReader
   8. FileReader
   9. BufferedReader
   10. Writer
   11. CharArrayWriter
   12. StringWriter
   13. OutputStreamWriter
   14. FileWriter
   15. PrintWriter
   16. BufferedWriter
   17. バイトストリーム
   18. InputStream
   19. ByteArrayInputStream
   20. FileInputStream
   21. FilterInputStream
   22. BufferedInputStream
   23. DataInputStream
   24. OutputStream
   25. ByteArrayOutputStream
   26. FileOutputStream
   27. FilterOutputStream
   28. BufferedOutputStream
   29. PrintStream
   30. DataOutputStream
   31. ランダムアクセスファイル
   32. スレッド間通信
       PipedInputStream
       PipedOutputStream
   33. クラスの保存
       ObjectInputStream
       ObjectOutputStream
       Serializable
   34. StreamTokenizer
   35. 標準入出力
       キーボードからの入力(標準入力)
       標準出力
       標準エラー出力
   36. 練習問題

16. ネットワーク
   1. インターネットアドレス
   2. TCP/IP通信
   3. UDP通信
   4. URL
   5. 練習問題
   6. マルチキャスト
   7. RMI

17. 中間試験
   1. 問題:Webサーバーを作りなさい
   2. HTTPプロトコル
   3. クラス設計
   4. 解答例

18. AWT
   1. AWTとは
   2. Component
   3. Container
   4. Frame
   5. Button
   6. レイアウト
   7. BorderLayout
   8. FlowLayout
   9. GridLayout
   10. CardLayout
   11. nullレイアウト
   12. イベントとイベントリスナー
   13. ActionListener
   14. Panel
   15. Label
   16. CheckBoxとItemListener
   17. CheckBoxGroup
   18. Choice
   19. List
   20. TextFieldとTextListener
   21. TextArea
   22. ScrollbarとAdjastmentListener
   23. Canvas
   24. 練習問題(計算機)
   25. Point
   26. Dimension
   27. Color
   28. Font
   29. Graphics
   30. 練習問題
   31. 練習問題
   32. ダブルバッファ
   33. イベント その2
       ActionEvent
       ItemEvent
       AdjustmentEvent
   34. KeyListenerとKeyEvent
       InputEvent
   35. MouseListenerとMouseEvent
   36. MouseMotionListener
   37. FocusListenerとFosusEvent
   38. WindowListenerとWindowEvent
   39. ComponentListenerとComponentEvent
   40. ContainerListenerとContainerEvent
   41. アダプタクラスとインナークラス
   42. 無名インナークラス
   43. 練習問題 お絵かき
   44. WindowとDialog、FileDialog
   45. メニュー
   46. ポップアップメニュー
   47. ショートカット
   48. カーソル

19. Java Applet
   1. Java Appletとは
   2. 最初のJava Applet
   3. Appletクラス
   4. Appletクラスのライフサイクル
   5. AppletContext
   6. イメージ
   7. パラメーター
   8. 練習問題 スライドショー
   9. Jarファイル
   10. 練習問題 時計

20. その他のチップス
   1. Javaから別のプログラムを実行させる
   2. StringBuffer
   3. 環境変数の取得
   4. 基数表記
   5. インスタンスのコピー
   6. 値渡しと参照渡し
   7. クラスオブジェクトの比較

21. 修了試験 ↓これより下は工事中です。
   1. 考え中
   2. 考え中
   3.
   4.

22. そしてその後は・・・
   1. ヒューマンアカデミー Javaプログラマー本科
   2. Appli-Style.com iアプリ作成に挑戦
   3. SJC-A 受験チケット申込


・ このページの先頭に戻る
・ トップページに戻る



・ このページの先頭に戻る
・ トップページに戻る

トップ-> Java入門:18章 AWT-> 32.ダブルバッファ

←前ページへ :  トップへ :  次ページへ→

32. ダブルバッファ

  前ページ練習問題で、ボールが移動する時に、赤いボールに白い線が時々はいることはありませんでしたか?これは描画をしなくてはならない時に、paintメソッドが呼ばれる前にupdateメソッドが呼ばれ、この中で背景色(getBackgroundメソッド)で画面をクリアしてからpaintメソッドが呼ばれるからです。つまり一度デフォルトの背景色である白で画面をクリアした後に赤いボールを描くため、一瞬白い画面が見えるのでこのようにちらついて見えるのです。

  これを直すためにはupdateメソッドをオーバーライドして、画面全体ではなく不要なところ(新しいボールの領域以外の部分)のみを消すようにする方法があります。この方法は四角形など単純な形ならば良いのですが、丸の回りを背景色で塗りつぶすのは面倒ですし、ましてやゲームのキャラクターなど複雑な形をした場合はとても大変な作業になります。

  そこで使う手法がダブルバッファ(ダブルバッファリング)という手法です。この方法では、まずupdateメソッドをオーバーライドして背景色での消去をせずにpaintメソッドを呼び出すようにします。次に、paintメソッドでは引数で渡されたGraphicsオブジェクトに描画をするのではなく、それと同じ大きさのイメージを作り、そこに描画をします。その仮のイメージをバッファと言います。最後に引数で渡されたGraphicsオブジェクト上に、バッファに書いた画像をコピーします。

  こうすることによって背景色で削除する必要がなくなるので、ちらつきがなくなります。

ダブルバッファの概略図

  それでは前ページの練習問題をダブルバッファーで書き換えてみます。

  なお、まだ解説をしていないImageクラスが出てきますが、これについては後述します。


import java.awt.*;

class Test{
    public static void main(String args[]){
        BallCanvas canvas = new BallCanvas();
        Thread     t = new Thread(canvas);

        /* フレームを作成します。*/
        Frame frm = new Frame("18-31");

        /* フレームのサイズを変更します。*/
        frm.setSize(new Dimension(400,150));

        /* フレームに独自のキャンバスを追加します。*/
        frm.setLayout(new GridLayout());
        frm.add(canvas);

        /* スレッドをスタートさせます */
        t.start();

        /* フレームを見えるようにします。*/
        frm.setVisible(true);
    }
}

/* 独自のキャンバスクラス */
class BallCanvas extends Canvas implements Runnable{
    int      timing     = 10;           /* 再描画のタイミング */
    int      ballSize   = 50;           /* ボールの大きさ */
    int      dx         = 2;            /* ボールの移動量 */
    int      cx         = 0;            /* 現在のボールのX座標 */
    boolean  flagUpdate = true;         /* ボールの移動(true)か、それともただの再描画(false)か */
    Image    imgBuffer;                 /* バッファ用のイメージ */
    Graphics gBuffer;                   /* バッファ用のGraphicsクラス */

    /* スレッド本体 */
    public void run(){
        while(true){
            /* 指定時間待機します。*/
            try{
                Thread.sleep(timing);
            }catch(Exception e){}

            /* ボールの移動を要求 */
            flagUpdate = true;

            /* 再描画の要求 */
            repaint();
        }
    }

    /* Componentクラスは描画が必要になるとpaintメソッドが自動で呼ばれる。*/
    /* この時に渡されるGraphicsオブジェクトを利用することで、描画が可能になる。*/
    /* またrepaintメソッドを読んだ場合も、paintメソッドが呼ばれる */
    public void paint(Graphics g){
        /* キャンバスのサイズを取得する */
        Dimension d = getSize();

        /* バッファ用のイメージが作られていないかサイズが変わったら作り直し */
        /* 毎回作るようにしても良いが、処理に時間がかかる処理なので、必要な時にしか作らないようにする */
        if( imgBuffer == null || imgBuffer.getWidth(this) != d.width || imgBuffer.getHeight(this) != d.height ){
            imgBuffer = createImage(d.width, d.height);
            gBuffer = null;
        }

        /* バッファ用Graphicsがなければ作る */
        if( gBuffer == null ){
            gBuffer = imgBuffer.getGraphics();
        }

        /* バッファをクリアする */
        /* バッファなのでクリアしてもちらつかない */
        gBuffer.clearRect(0, 0, d.width, d.height);

        /* 描画色を設定 */
        gBuffer.setColor(Color.red);

        /* ボールの描画位置を決める */
        /* Y座標は、キャンバスの真ん中あたり */
        /* X座標は、flagUpdateがtrue(スレッドから再描画要求があった場合)ならX座標を更新する。*/
        /* flagUpdateがfalse(フレームのサイズが変わったり、上に別のウインドウが被さったりなどで*/ 
        /* 再描画する場合は座標は変えない。*/
        Dimension size = getSize();
        int y = (size.height - ballSize) / 2;
        int x = (flagUpdate ? cx + dx : cx );

        /* カレントのX座標を更新 */
        cx = x;

        /* ボールをバッファに描画 */
        gBuffer.fillOval(x, y, ballSize, ballSize);

        /* バッファを画面にコピーする */
        g.drawImage( imgBuffer, 0, 0, this);

        /* ボールが右端に行った場合、移動量をマイナスに変更する。*/
        /* また、フレームのサイズが変わって、現在のボールの位置よりも小さくなった場合はフレームのサイズに */
        /* 応じて座標を更新する。*/
        if( cx >= d.width - ballSize ){
            dx = -Math.abs(dx) ;
            cx = d.width - ballSize;
        }

        /* ボールが左端に行ったら移動量を+にする */
        else if( cx <= 0 )
            dx = Math.abs(dx);

        /* フラグを戻す */
        flagUpdate = false;
    }


    /* 画面がクリアされないようにオーバーライドしておく */
    public void update(Graphics g){
        paint(g);
    }
}
JavaAppletが有効だとここに上記のプログラム実施例が表示されます


←前ページへ :  トップへ :  次ページへ→